抗生物質

使用中と使用後の注意点




風邪と抗生物質

 インフルエンザから移行して、肺炎球菌・インフルエンザ菌などの肺炎菌による合併症が疑われる場合、ペニシリン系のアンピシリン(商品名ビクシリン、ペントレックス、ソルシリン)が安全性も高く、第1選択薬になります。

 しかし日本では風邪の治療に抗生物質を多量に使用してきたため、抗生物質の効きにくい「ペニシリン耐性肺炎菌」が多くなっています。
 したがって、最初からアンピシリン耐性菌用のペニシリン系であるスルタミシリン(商品名ユナシン)を選択する方法もあります。


3日以上飲んでも良くならない場合

 同じ抗生物質を5日以上飲み続けると、体内で抗生物質に耐性の菌が増殖する「菌交代現象」を起こす可能性があります。したがって、症状が良くならないまま、同じ抗生物質を飲み続けたり、新しい抗生物質を追加してはいけません。
 もし医師に処方された抗生物質を3日以上飲んでも良くならない場合は、再度受診して抗生物質を替えてもらう事が必要です。

 この場合、ニューキノロン系の中でも肺炎菌に効くレボフロキサシン(商品名クラビット)などが候補になります。しかしニューキノロンは副作用が複雑で、小児や胎児への安全性が確立していません。
 小児には安全性の高いニューマクロライド系のクラリスロマイシン(商品名クラリシッド、クラリス)や、新世代セフェム(商品名バナン、セフゾン、フロモックス)が候補になります。


下痢が始まったら

 腸内の人間に有用な細菌は有害な細菌の繁殖を抑え、ビタミンなど身体に必要な物質を生産しています。
 ところが抗生物質を飲み続けると、腸内の有用細菌が大きくダメージを受け、抗生物質に耐性の有害な細菌が異常増殖します。抗生物質を飲み続けて下痢を起こす場合、多くはこの腸内細菌の異常が原因です。


良くなってからの注意

 症状が良くなっても、体内の細菌はすぐに消えていきません。抗生物質は、症状が治まってもすぐに止めず、さらに2〜3日は飲み続けます。

 抗生物質を止めた後は、抗生物質によってダメージを受けた腸内細菌のバランスを、早く適正な状態にすることが必要です。そのためには生菌製剤を利用することが有効です。
 また腸内の有用細菌の増殖を助ける水溶性食物繊維を多く含む食物を取るようにします。







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